慈愛と嘆きの交錯する薄暗い部屋
この間ヴィオラの体調が悪そうだったので、急いで病院へ。結果は異常なしだったんだけど、女医さんに、急に寒くなって、猫は寒いのが苦手なのだという話を聞いて、家に戻ってホットカーペットをOn。あぁ暖かいのだろうね。私が寝る時間になってもずっと床に寝そべっている。ヴィオラ、もう寝ようよ、とベッドから声をかけるも耳としっぽで辛うじて聞こえている風をアピール。そうかいヴィオラはとても暖かいのだろうね。幸せそうに緊張感のない身体でだらっと寝そべっている。呼んでも来ないので寂しいけど私は一人で寝よう。私には秘策がある。数時間後私の仕掛けたタイマーが発動するのだ。それによってホットカーペットは只のカーペットとなり下がり、暖かくなくなったその場所から、暖を求めて恐らくベッドにやってくるだろう。しかし私は大いなる慈愛の心で受入れよう。暖かい何かから暖かい何かに移動しているだけなのだとしても。貴猫にとって私が暖の1つでしか無かったとしても、私の枕を陣取り枕から私を追い出したとしても、枕の傍らから聞こえるゴロゴロという徳の高い音に身体を包み込まれると嗚呼、全てを赦そうと思えるのである。
2017/10/31 01:17